KIAT紳士録 その弐・天崎直人「ベースの歌うたい」

キアトはこの人なくてしても
生まれなかった。

天崎直人 Amazaki Naoto

KIATの「A」にあたる人。
フレットレスベーシスト。
ベースの歌うたい。

日本のプログレ名盤Mongolと、
伝説の93年Negasphereで
ベースを全編担当。
「ベースの歌うたい」の意味するところ。
それは天崎のベースが、
ちょっと他に類をみないほど、
歌心に溢れていることにある。
軟体動物を思わせるリフ、
メロディアスなフレージング。
組み立ての段階から起伏に富んでいるが、
実際に演奏する段階になると、
天崎独特のドンブリ勘定により
その歌心に何倍増しの「色気」が加わる。

フレットレスベースの歌が、
言葉のない歌詞で空間を彩ってゆく。
来る2020.2.1「飛来ブ」で発表する
キアトの1st.アルバムに収録されている
「いにしえの炎と水 土と歌から」は
そんな天崎の色気が爆発する一曲だ。
天崎のような破天荒なベーシストはいない。
いや、僕は知らない。
「全員が歌うようにプレイする」という
キアトのコンセプトは、
天崎だからこそ可能だと思う。
ヴォーカリストと拮抗するベーシスト、
という意味で、
この時期のジョニ・ミッチェルのバンドの
ジャコは凄かった。
誰も歌のバックなどに回らない。
つまらないお約束のオブリなどない。
定形型アレンジなどクソくらえだ。
ジャコ・パストリアスだから当然?
全員がその卓越した資質と、
歌心を活かせる自由なスタンスで
プレイに臨んだから、と僕は想像する。
キアト1st.で天崎は、
「キマイラ」という新曲の
クリエイションそのものに関わっている。
そしてゲストドラム高橋克典とのデュオ曲!

その個性を余すところなく、収録した。

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