Tag1とTag2、両方見るとさらに面白い

ネガコがふたつに分裂?
そう、2月限定でという意味なら、
答はYes。

ひとつは川崎薫とKOW、

もうひとつは坂野誠治とKOW。

どちらも2人でTagを組むライブなので、
それぞれに1と2を割り振った。
どちらがどちらかは
画像を参考にしていただければ!

タッグを組んでネガスフィアの楽曲を演る、
最初のアプローチは2014に遡る。
川崎薫とKOWによる
ネガスフィア・デュオと呼ばれたライブだ。
ネガスフィア・デュオは
シーケンスデータと手弾きシンセ、
そしてヴォーカル。
ギターはまだなかった。
これがやがてアコースティック楽器のみで
ネガスフィアを、という
コンセプトのネガコースティカに発展する。
そこにベーシストとして1970年代に
ネガス在籍の坂野誠治が名乗りを上げた。
しかしドラムレス、持続音なし、
という特色は、
当初はマイナス要因でしかなかった。
それはリズムが合わない、
シャキッとしないから展開が曖昧など、
まとまりの悪さに直結した。
これにめげることなく、
たびたびゲストを迎え、
またアコースティック楽器の特色をいかした
アレンジへの改編作業を粛々と進めた。
アンサンブルがまとまり始めるのは、
スタートから3年目の2016年初頭あたり。

2016年のネガス生誕40周年祭では、
黄金期のドラマー菅野詩郎、
Quiの辣腕ギタリスト林隆史とともに
エレクトリックネガコースティカとして、
この日限定の活動を実現。
坂野はスタインバーガーに、
KOWはゴダンに、
川崎薫はコルグのシンセに持ち替え、
総エレクトリック仕様で
ネガスフィアの再現に努めた。
大好評を博したが、まあ、限定ものだ。

2017年の始まりはネガコにとって
苦難の幕開けとなった。
それは仕事上の都合で川崎薫が
ほぼ活動不可能となったからである。
そこでKOWと坂野は
ギターとベースと歌だけで
どこまでネガスの曲を再現できるか、という
前代未聞のアプローチをはじめた。
ご存知のようにネガスの楽曲から
キーボードを失うということは、
最大10音を同時に失うことを意味する。
この絶対的欠損をどう乗り切るか?
無謀ともいえるアプローチはしかし、
意外なほど新鮮な結果をもたらした。
2人いつしかNakid  Negas、
あるいはNakid NegAcoustikaと呼ばれ、
なにわプログレファンクラブの力添えで、
大阪&京都ツアーが実現。
心斎橋のスターレスで、
烏丸四条のマッチングモウルで、
耳の鋭いオーディエンスの好評を得た。
つづく関東ツアーでは新橋・童夢で、
再びなにわプログレのサポートを得て、
横浜・ラウンドアバウトで
2017を締めくくった。

さて、ここまでお読みいただいた方には
もうお分りいたただけけたと思うが、
僕らはこの5年間、
さまざまなアプローチをしてきた。
そして基本的に、エレクトリックな
ロックバンドとしてではなく、
アコースティック楽器によるアンサンブルを
追求してきた。
なぜそんなことを?と問われたら、
僕ならこう答える。
「人がやっていないことをやりたいから」
あるいはこれも…
「PAがない場所でもすぐに演奏できるから」

エレクトリックバンドとして作られた楽曲を
そのままのアレンジで
アコースティック楽器では再現できない。
なので再構築と言えるほど、
各部を見直し、組み立て直してゆく…
自分としてはこんなに何年もつづくとは
思っていなかった。
それはやはり素材となる楽曲が
複雑で豊潤で魅力的だから。
そして正解になかなか到達できないから。
そのことに尽きるのだ。
もちろん凡庸な楽曲なら
とうに飽きてしまっただろう。
ネガスフィアの楽曲は
多様で奥行きがあり魅力的だ。
ダイバーシティたっぷり。
歌としてメロディの魅力に富む。
そして演奏が難しい。

Tag1とTag2、どちらも間違いなく
面白い世界が楽しめる。

もし、都合が合えば、
両方みることをオススメしたい。
川崎と坂野を別々に聴くことで、
各々の個性がバッチリ分かると思うから。

一種の解体新書的醍醐味が
味わえるはずだ。

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私の名前はKOW。このサイト、そしてブログではKOWが携わる音楽へご案内します。作品、音源、動画、ライブスケジュールなどなど、KOWの音楽活動はこちらでどうぞ。 🔹ソロ 🔹キアトKIAT 🔹ファーカンダ 🔹NegAcoustika

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