ハミル師(4)
ハミル師からの手紙にはこうあります。
「あなたの2本のテープはいただいてよかった。あなたのバンド✴︎は本当にエクセレントだと思う。緊張感の変化するさま、その楽曲のスタイル、インストルメンテーションは
とくに良いね。これは日本でリリースされるのかな?」✴︎Omniena 83年にL.L.E.レーベル/マーキームーンディストリビューションよりリリース
まさに天まで上る気分!これほど肯定的な感想が返ってくるとは想像もしていませんでした。続く文面では…
「あなたがライブでこれをやるとしたら、きっと問題も抱えると想像する。どんなやり方をするにしても、素材のなかから取捨選択をすることになるはず。まあ、自分もいつもそうなんだけど」
なんと突っ込んだことにまで!あのピーター・ハミル様が自分のことまでを引き合いにだして、僕のデモを論評してくれているという事実にはある意味当惑するしかありませんでした。
「とにかく、あなたのこれからの活動を私に送り続けてほしいと思う。もし、あなたが何らかのポジションを得たいと思うなら、そして、私の状況がそれを許すなら、あなたのグループをプロデュースしたいという気になるかもしれない」
10代における僕のメンタリティ形成に多大なる栄養を注いでくれた偉人からここまでの言葉をいただいて、ほかに何が欲しいというのでしょうか。
結局、僕はこの文面の言葉に応えられないままに20代の10年間を過ごすことになるのですが、ハミル師のこの手紙が僕自身の根幹に決定的な自信を与えくれたことだけは間違いないと、今でも感謝をもって読み返します。
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