アタマを冷やす
半年間ずっと同じことをやっていると、
多かれ少なかれ考え方や感覚が
麻痺していくような気がしてしまう。
昨年末から1つの作品の
プロデュースとアレンジをしてきて、
もしかしたらどこかで客観性を
失っているかもしれない。
ようやっと11曲のミックスダウンが終わり、
その翌日から別件の仕事で、
徳島県三好市に赴いている。
1週間スタジオから離れることになるので、
アレンジ作業のやり直しを思いついても、
できない。
こういうの、いま、自分にとって幸い。
なぜならばキリがないから。
たとえば締め切りがあれば、
その日までにやれることが
「自分のベスト」と言うことになって、
あきらめもつく。
でも締め切りが曖昧だとそうはいかない。
繰り返し聞くうちに新たな課題が
浮かび上がってきたりして、
再び取り組みたくなってしまう。
これではいつまでたっても終わらない。
ここ、徳島県三好市は90%が山林。
空気がもの凄く清々しくて
早朝散歩にはもってこい。
楽曲11曲を通しで聴きながら歩いてみて、
初めて客観的に聴こえてきた。
コレ、けっこう完成度高いのでは？
仕上げミックスに
いろいろなツールを投入したこともあり、
なかなかの密度感のあるサウンド。
ベースとドラムの噛み合わせについては
ドラムの高橋克典さんに、
全体の音色については
ベースの満島栄二郎さんから、というように
いくつか具体的な指摘をいただいたこと。
それに対応したことが、
すべて「吉」と出たように思う。
間をあけて聞くとがっかりすることが、
多いものだが今回はそうならなかった。
この作品は相当良い。
ようやく自信が持てた。
このアルバムを制作するにあたり、
僕はどうしてもある方に
参加して欲しかった。
鎌田さんはその方とつながりがあり、
依頼したところ承諾をいただけた。
今回のアルバムでは
「銀河鉄道の夜」と言う曲で、
この方のベースと歌を聴くことができる。
このトラック、メンバーの間で
今、大評判となっている。
7月にはリリース予定なので、
その前にはその方のお名前を
お知らせすることができると思う。
今はその日が待ち遠しい。
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