春、いい朝だ

今日はとても良い朝。
風は冷たいけど、微妙に湿り気を含んで、
春が近いことを教えてくれる。

自然が教えてくれる。
何が今起きているか知らせてくれる。
毎日少しずつ地球は傾きを続け、
北半球を微妙に温め始めている。

人は自分の時間を生きているつもりでも、
人間世界に翻弄されている。
しかし太古から太陽は東から昇り西に沈む。
人間が瑣末なことに大騒ぎし、
明日のことを思い患っても、
自然の営みは揺れ動いて
いつしか元の状態に戻り、
粛々と日々を刻んでいく。
人間世界の浮き沈みを包み込みながら。

どんなウィルスも生命の営みの一部として、
他の生命と共存している。
感染して宿主を殺すようなウィルスも、
やがては弱毒化し平和的に共生することで、
ウィルス自身が生き延びる生き方を選ぶ。
感染力が強まり重症化しないとは
そういうことだ。

自然はそのような意味において、
生物同士における様々な相互関係を促す。

人類が何百万年もかけて獲得し
磨いてきた自然免疫よりも、
人為的なワクチンが有効だと言う考え方は
いい加減な新興宗教と同じ位の
浅知恵にすぎないが、
人間世界の営みの中では
いかにも正しいことのように理解される。
自然から見れば愚かしい。

ウィルスに怖じ気づいている人類は、
自らが自然であることを放棄していると
言えやしまいか?

せめてこの朝の光を一身に浴びながら、
自分が自然そのものだと言うことを、
身のうちに感じ、
今、生きていることを実感できれば、
疲れは癒され、心は和らぎ、
身体は柔軟性を取り戻し始める。

自分が子供の時に
手塚治虫の漫画を読んで感じたのは、
未来にはすごい都市が出現するんだな
と言うことだった。
今、都会の真ん中を歩いていると
そこに広がっているのは
かつて人間が想い描いた
未来都市の姿。
そしてそこに描かれていなかったことを
今、思い知る。
人間は自分の想像したものの中に
取り込まれてしまった、と。

人間は妄想の生き物で、
大脳新皮質で考えたことを形にできる。
思考によって今私たちの都市はひろがり、
生活を取り巻いている。
そして壁を作っている。
その壁の向こうにあるものが自然。
するとウィルスという自然は、
壁の向こうから侵入してくるものか?
だからそんなに怖がるのか?
死の恐怖と隣り合わせ?
人類が自分の妄想を実現するかわりに、
自然として弱体化したのなら、
あとは強い管理者にコントロールされて
生きるしかないだろう。
まぁ確かに昔から人々は、
王様とか皇帝とか独裁者とかのもとで、
耐えながら生きてきたと言う側面がある。

人類が築いた「防護壁の内側」で。

この2年間に起きたことを
人類を動かしている経済的な側面から見たとき、人類は一生懸命に対応策を講じてきたように思えないこともない。
その一方で人の恐怖は増大し、
マスクが当たり前になり、
接触を恐れるようになった。
経済的な側面、資金の流れ。
そのマクロ的な動きは人間世界をより効率的にコントロールする方法を実験しているように僕には見える。

それに関わらないように生きる事は
もはや不可能に思える。
それでも月は上る。
満月は地球の海を、
そして人間の身体を、
内から揺り動かす。

人類は相変わらず自然そのもの。

何に頼って生きるのか、
何を信じて生きるのか。

それが一人ひとりに強く問いかけられている時代に僕らは生きていると感じざるを得ない。
もうすぐ春。
自然は僕らの1人ひとりを春にしてくれる。
四季は外側だけにあるのでなく
僕の内側にもある。

例えもっと冬を味わいたいと思っていても、
春はやってくる。確実に。

すぐそこに

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